お仏壇
家族が住まいする各ご家庭には、本家や分家に関わらず、仏さまやご先祖さまをお祀りするお仏壇を必ず置きたいものです。私という命は両親から、そしてご先祖さまからいただいたものです。家族全員が毎日、仏さまご先祖さまと向かい合い、手を合わせ感謝の気持ちを伝えたいものです。
仏さまの救いの光は、慈悲に溢れ100%の救いを持って、私たちに平等に注がれています。しかし、人間には怒り、むさぼり、愚痴という代表的な毒があります。その毒により心は雲に覆われ、光が差し込まないようになっているです。
先日、お檀家さんよりお電話をいただきました。祥月命日でお寺に来て法要をする予定が、どうしても体の調子が悪く、住職に自宅で法要を勤めて欲しいとのことでした。そのお檀家のお宅には、いわゆる古典的なお仏壇はありません。高さ42センチのお厨子に入られた阿弥陀さまを、テレビラックの左側にお祀りされています。最初は古典的な仏壇が要るのかと、とても気にされていました。でも、仏さまをテレビラックに納めてみると、まったく違和感なく収まりました。「これなら問題ありません」。私はお答えし、毎日ご主人さんと、おじいさん、おばあさんのお位牌に手を合わせられました。
お参りの当日、出迎えてくれた息子さんや娘さんが「母の調子が昨日あたりからすごくいいんです!」と笑顔で迎えてくれました。ご本人のお母さんも笑顔で元気なお姿を見せられました。
お仏壇の前で、家族みんなで手を合わせお勤めを営みました。お勤めの後も会話が弾み、みんなで和やかな時間を過ごすことができました。お檀家さんの悪い調子が本来の調子に戻り、とても印象的な出来事でした。
形にとらわれなくてもお仏壇を置き、ご先祖さまに向かい合う事が大事なのです。
家庭にお仏壇があって、手を合わせる家族がいる。私は、一人の力で生きているのではないと改めて思いました。父、母、子ども、そしてご先祖さまも家族の一員であります。お仏壇を置くことで、家族みんなが一体となって、お互いが励まし合い支え合っているのです。
私たちの心は、毎日晴れたり曇ったりを繰り返します。
なかなか敷居が高く感じてしまいがちですが、簡単でもいいので、お仏壇をお祀りしてみる事から始めましょう。
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