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勇猛勤精進

 

善導大師様の『往生礼讃』「初夜無常偈」にあるお言葉です。「無常」とは、一般的には人生のはかないことをいいますが、仏教では、森羅万象、全ての物は、とどまることなく常に変化していることをいいます。「今、ある」と思った瞬間に時間は通り過ぎ、物は変化を続けているのです。
 
マイナス思考で考えれば「私達は、この世に生まれた瞬間から死に向かっている」と考えられます。ではプラス思考で考えればどうでしょうか。「煩悩(毒)まみれの私の心が、お念仏を称えることで、素直で正直な、元通りの澄んだ心に変化する」と考えられないでしょうか。
 
さて、精進といえば「精進落とし」「精進料理」というぐらい誰もが知る言葉でありますが、「精進」とは、お米を精米するように、自分の心や体に降りかかった煩悩(毒)を削ぎ落とすことであります。厳しい修行であれば、一定期間(お彼岸やお盆)肉や魚を食べなかったり、水を被ったりして心と体を浄め、行いを慎みます。一般的には目標達成のために一生懸命、努力することでもあります。
 
阿弥陀様には、いつでもどこでも見守ってくださり、さらに私達の極楽往生は、すでに阿弥陀様の本願力(念仏を称えれば間違いなく極楽浄土に往生できる力)によって決定(けつじょう)している。なのに、どうして精進する必要があるのでしょうか?
 
人間は「幸せ」が「当たり前」になると、「安住」の世界に埋没してしまい、目標を見失い「生きる力」を失っていくのではないかと思うのです。
 
精進とは例えば、「下りエスカレーター」を下から逆に昇って行くようなものだと思います。普通のスピードで歩めば同じ位置をキープできます。駆け足で上がればグングン上の位置に上がることができます。立ち止まれば、最初の元の位置に戻ってしまいます。
 
懺悔(反省)するしかない「こんな私」でも、無常とは「より良い自分に生まれ変わることだ!」と思い直す心がとても大切なのです。
 
人生の目標を少しでも上の方に定めて、時には「勇ましく」、時には「力強く」お念仏を申して、「生きる力」を実感してみようではありませんか!

 


 

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